独鈷山 伊舎那院 青龍寺

【御詠歌】
わずかなる泉にすめる青龍は
仏法守護の誓いとぞきく

愛染明王坐

木造、本堂に安置。国の重要文化財。不動明王像と一対に祀られ、苦しみのすべてを救いとってくれるという。
※画像1

奥の院

境内から南約600m、横浪半島突端の太平洋に落ちそうな所にある。石造の不動明王像が祀られ、長年女人禁制であった。※画像2

青龍寺の歴史・由来

青龍寺を遍路するときは、「宇佐の大橋」を渡る。昭和48年に橋が開通するまでは、浦ノ内湾の湾口約400mを船で渡った。弘法大師も青龍寺を創建するさいに、この湾を船で渡っていた。お供をした8人を残している。その子孫が「竜の渡し」というこの渡し船を、近年まで代々守り続けてきたと伝えられている。
弘法大師が唐に渡り、長安の青龍寺で密教を学び、恵果和尚から真言の秘法を授かって真言第八祖となられ、帰朝したのは大同元年(806)であった。縁起では、大師はその恩に報いるため日本に寺院を建立しようと、東の空に向かって独鈷杵を投げ、有縁の勝地が選ばれるようにと祈願した。独鈷杵は紫雲に包まれて空高く飛び去った。

帰朝後、大師がこの地で巡教の旅をしているときに、独鈷杵はいまの奥の院の山の老松にあると感得して、ときの嵯峨天皇(在位809〜23)に奏上した。大師は弘仁6年、この地に堂宇を建て、石造の不動明王像を安置し、寺名を恩師に因み青龍寺、山号は遙か異国の地から放った「独鈷」を名のっている。
明治のころまで土佐7大寺といわれ、末寺四ヶ寺、脇坊六坊をもつ名刹であった。また、本尊の波切不動明王像は大師が入唐のさい、暴風雨を鎮めるために現れたと伝えられ、いまも航海の安全や豊漁、世間の荒波をも鎮めてくれると、深く信仰されている。

青龍寺の見どころ

愛染明王坐・奥の院・横浪県立自然公園(北側は浦ノ内湾、南には雄大な太平洋の景観を楽しめる公園。)

第36番札所 独鈷山 伊舎那院 青龍寺
(とっこうざん いしゃないん しょうりゅうじ)

宗派
真言宗豊山派
本尊
波切不動明王
開基
弘法大師
創建
弘仁6年(815)
真言
のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん

アクセス情報

所在地
〒781-1165 高知県土佐市宇佐町竜163
電話
088-856-3010
駐車場
普通20台(無料)
宿坊
なし
公式HP
なし

土佐インターチェンジから、国道56号線、県道39号線を通り、土佐市宇佐町へ。県道23号線・県道47号線を海沿いに走り、バス停留所を右折します。
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