【御詠歌】
この神は三国流布の密教を
守り給わむ誓いとぞ聞く
明治の廃仏棄釈令により新たに本堂が建立されて、稲荷大明神の本地仏である十一面観音菩薩像が本尊として安置され、その隣に弘法大師御勧請の稲荷大明神像も一緒に祀られて安置している。※画像1
新たに本堂と同時期に大師堂も建立された。※画像2
龍光寺の歴史・由来
宇和島は伊達家十万石の城下町、その市街地から北東に10㎞ほどのところが三間平野。地元では「三間のお稲荷さん」と呼ばれ、親しまれているのが龍光寺で、往時の神仏習合の面影を色濃く伝えている霊場である。その象徴ともいえるのが、山門は鳥居であること。この山門をくぐると仁王像に代わる守護役・狛犬が迎えてくれる。境内には狐とお地蔵さんの石像が仲良く並んでおり、仏と神が同居している。
縁起によると、大同2年に弘法大師がこの地を訪ねた際に、稲束を背負ったひとりの白髪の老人があらわれ、「われこの地に住み、法教を守護し、諸民を利益せん」と告げて、忽然と姿を消した。大師は、この老翁が五穀大明神の化身であろうと悟り、その明神を勧請して稲荷明神像を彫造、堂宇を建てて安置した。このとき、本地仏とする十一面観世音菩薩と、脇侍として不動明王、毘沙門天も造像して一緒に安置し、「稲荷山龍光寺」と号して四国霊場の総鎮守の寺とされ、開創したと伝えられる。
創建のころから神仏習合の寺であった龍光寺は、稲荷寺として信仰され維持されてきたが、明治新政府の廃仏毀釈令により旧本堂は「稲荷社」となった。新たに本堂が建立されて、ここに稲荷の本地仏であった十一面観世音菩薩像が本尊として安置され、その隣に弘法大師勧請の稲荷明神像も一緒に祀られて鎮座している。
三間平野は四季折々の草花が美しく、毎年11月ころにはコスモス祭りが開かれる。
龍光寺の見どころ
本尊と脇侍・「南無阿弥陀仏」の名号宝判・本堂(昭和39年、全国の信徒の浄財だけで再建。)・大師堂(平成5年、総檜の宝形造りで、回廊では四国八十八ヶ所のお砂踏ができる。)
第41番札所 稲荷山 護国院 龍光寺
(いなりざん ごこくいん りゅうこうじ)
- 宗派
- 真言宗御室派
- 本尊
- 十一面観世音菩薩
- 開基
- 弘法大師
- 創建
- 大同2年(807)
- 真言
- おん まか きゃろにきゃ そわか
アクセス情報
- 所在地
- 〒798-1115 愛媛県宇和島市三間町戸雁173
- 電話
- 0895-58-2186
- 駐車場
- あり
- 宿坊
- なし
- 公式HP
- なし
JR卯之町駅から42番・仏木寺を目指します。そこを過ぎたら、利地池手前の交差点で左折、さらに先で2回左折して進むと左手に見えてきます。
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