【御詠歌】
我すまばよもきゑはてじ善通寺
ふかきちかいの法のともしび
善通寺の本堂。創建当時の金堂は、永禄元年(1558)、三好実休の兵火により焼失し、現在の建物は、元禄12年(1699)に上棟されたものです。本尊・薬師如来坐像は、像高3メートルにも及ぶ丈六の巨像で、元禄13年(1700)、御室大仏師北川運長によって造像されました。※画像1
総高43メートルに及ぶ大塔で、善通寺のシンボルとして、広く人々に親しまれています。創建以来、大風や火災により、いくたびかの倒壊・焼失を経ましたが、そのたびに再建されました。現在の塔は、弘化2年(1845)、仁孝天皇の御綸旨により再建が始められ、明治35年(1902)に完成したものです。
初層には五智如来像のうちの4体が安置され、毎年ゴールデンウィークに特別公開を行っています。※画像2
善通寺の歴史・由来
五岳山 善通寺の創建は、『多度郡屏風浦善通寺之記』(江戸時代中期成立)によると、唐より帰朝されたお大師さまが、御父の寄進した四町四方の地に、師である恵果和尚の住した長安・青龍寺を模して建立したお寺で、大同2年(807)臘月(陰暦12月)朔日に斧始めを行い、弘仁4年(813)6月15日に落慶し、父の諱「善通(よしみち)」をとって「善通寺」と号したと記されています。
鎌倉時代に佐伯家の邸宅跡に「誕生院」が建立され、江戸時代までは、善通寺と誕生院のそれぞれに住職をおく別々のお寺でしたが、明治時代に至り善通寺として一つのお寺となりました。現在は真言宗善通寺派の総本山であり、また四国八十八ヶ所霊場の75番札所でもあります。
現在の善通寺は「屏風浦五岳山誕生院善通寺」と号し、山号の「五岳山」は、寺の西にそびえる香色山・筆山・我拝師山・中山・火上山の五岳に由来し、その山々があたかも屏風のように連なることから、当地はかつて「屏風浦」とも称されました。そして、「誕生院」の院号は、お大師さま御誕生の地であることを示しています。御誕生所である善通寺は、京都の東寺、和歌山の高野山とならぶ弘法大師三大霊跡のひとつとして、古くから篤い信仰をあつめてまいりました。
総面積約45,000平方メートルに及ぶ広大な境内は、「伽藍」と称される東院、「誕生院」と称される西院の東西二院に分かれています。金堂、五重塔などが建ち並ぶ「伽藍」は、創建時以来の寺域であり、御影堂を中心とする「誕生院」は、お大師さまが御誕生された佐伯家の邸宅跡にあたり、ともに弘法大師御誕生所としての由縁を今に伝えています。
善通寺の見どころ
金堂・五重塔・御影堂(弘法大師が御誕生された佐伯家の邸宅地に建ち、奥殿には大師自筆と伝わる本尊・瞬目(ひめき)大師像が秘蔵されています。現在の建物は天保2年(1831)に再建され、昭和12年に大規模な修築がされました。また、御影堂地下には、約100メートルの「戒壇めぐり」があり、暗闇の中、御宝号を唱えながら大師と結縁する道場となっています。
第75番札所 五岳山 誕生院 善通寺
(ごがくざん たんじょういん ぜんつうじ)
- 宗派
- 真言宗善通寺派
- 本尊
- 薬師如来
- 開基
- 弘法大師
- 創建
- 大同2年(807)
- 真言
- おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
アクセス情報
- 所在地
- 〒765-0003 香川県善通寺市善通寺町3-3-1
- 電話
- 0877-62-0111(代表)
- 駐車場
- あり
- 宿坊
- あり(250人収容)
- 公式HP
- https://www.zentsuji.com/
善通寺インターチェンジから琴平町向きに国道319号線へ。西原北交差点を右折、県道4号線を直進すると西院に繋がる大駐車場に着きます。
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