第八十三番
【御詠歌】
讃岐一宮の御前に仰ぎ来て
神の心を誰かしら言ふ
本堂
立派な楠木に守られた本堂は、元禄14年(1701)、十方施主により再建されました。※画像1
地獄の釜
※画像2
一宮寺の歴史・由来
創建は、わが国に仏教が伝来して約160年後という歴史を誇ります。開基は、奈良仏教の興隆の礎を築いた義淵僧正で、当時は大宝院と呼ばれ、南都仏教の一つ法相宗の普及をはじめ、行基菩薩、良弁僧正らを輩出。和同年間、諸国に一宮寺が建立の際、行基菩薩が堂宇を修復し、神毫山一宮寺に改名されました。また大同年間、弘法大師が訪れ約106cmの”聖観音” 聖観世音菩薩を彫造し、伽藍の再興にあたり、この時に真言宗に改宗されました。
この寺も同じく、天正の兵火により灰燼に帰しましたが、中興の祖とされる宥勢大徳によって再興されました。また江戸時代に高松藩主により田村神社の別当を解かれました。神仏分離の200年も前の出来事です。
この寺の本堂左手には薬師如来が祀られる小さな祠があります。これは「地獄の釜」と呼ばれ、祠に頭を入れると境地が開けるという言い伝えがあります。一方、悪いことをしていると頭が抜けなくなると言われます。昔、近所で暮らす意地の悪いおタネばあさんは、「そんなことはない、試してみよう」を頭に入れると、扉が閉まり、ゴーという地獄の釜の音が聞こえ頭は抜けなくなりました。怖くなったおタネさんは、今までの悪事を謝りました。すると頭はすっと抜けました。それからおタネさんは心を入れ替え、親切になり、元気に長生きしたそうです。
一宮寺の見どころ
本堂・一宮御陵・地獄の釜(伝説の釜は、弘法大師が戒めのために作られたと伝えられます。)
一宮寺の年中行事
- 護摩供
- 日時:毎月28日 10:00~
- 正月初護摩供
- 日時:1月1日 13:00~
- 初大師大般若修行
- 日時:1月20日 13:00~
- 星供修行
- 日時:2月節分 14:00~
- 永代土砂加持修行
- 日時:5月20日
- きゅうり加持
- 日時:7月土用の丑(終日)
- 千日会
- 日時:8月10日
- 除夜の鐘つき
- 日時:12月31日 23:50頃~
第83番札所 神毫山 大宝院 一宮寺
(しんごうざん だいほういん いちのみやじ)
- 宗派
- 真言宗御室派
- 本尊
- 聖観世音菩薩
- 開基
- 義淵僧正
- 創建
- 大宝年間(701〜704)
- 真言
- おん あろりきゃ そわか
アクセス情報
- 所在地
- 〒761-8084 香川県高松市一宮町607
- 電話
- 087-885-2301
- 駐車場
- あり(無料)
- 宿坊
- なし
- 公式HP
- http://www.sanuki-ichinomiyaji.or.jp/
- 公式SNS