【御詠歌】
薪とり水くま谷の寺にきて
難行するも後の世のため
本堂左手36段の石段をのぼったところ。宝永4年(1707)の建立で、県指定文化財。
安永3年(1774)建立。内部には胎蔵界の大日如来像を中心に、四方に如来像を安置している。
熊谷寺の歴史・由来
四国霊場のなかで最大級の仁王門を構える。縁起によると弘仁6年、弘法大師がこの地の閼於ヶ谷で修行をされていた。その折、紀州の熊野権現があらわれ「末世の衆生を永く済度せよ」と告げられ、5.5センチほどの金の観世音菩薩像を授け、虚空はるかに去っていったという。大師はその場にお堂を建てて、霊木に自ら一刀三礼して等身大の千手観音像を彫造し、その胎内に金の尊像を納めて本尊にされた、と伝えられている。境内にその鎮守堂があり、熊野権現が祀られている。元禄2年(1689)の寂本著『四國禮霊場記』には、「境内は清幽で、谷が深く、水は涼しく、南海が一望できる。千手観音像の髪の中には126粒の仏舎利が納められてある」とあり、当時の境内の様子がうかがえる。
元禄のころ(1688〜1704)までに幾度か火災にあった説もある。ただ、昭和2年(1927)の火災では本堂とともに弘法大師作のご本尊も焼失している。その後、歴代住職の尽力により本堂は昭和15年に再建されたが、第二次大戦で工事が中断、ようやく同46年に堂宇の全容が完成、新造された本尊の開眼法要が営まれた。前述の仁王門は、貞享4年(1687)の建立で、徳島県の指定文化財である。和様と唐様の折衷様式で、間口は9メートル、高さは12.3メートル。2層目の天井や柱には極彩色(ごくさいしき)の天女の姿などが描かれている。大師堂に安置されている弘法大師坐像は室町時代の作で、県指定の文化財である。
熊谷寺の見どころ
大師堂・多宝塔・弁天島(納経所横にあり、太鼓橋のかかった安産の祈願所。)
熊谷寺の年中行事
- 本尊御開帳
- 日時:毎月18日
第8番札所 普明山 真光院 熊谷寺
(ふみょうざん しんこういん くまだにじ)
- 宗派
- 高野山真言宗
- 本尊
- 千手観世音菩薩
- 開基
- 弘法大師
- 創建
- 弘仁6年(815)
- 真言
- おん ばざらたらま きりく
アクセス情報
- 所在地
- 〒771-1506 徳島県阿波市土成町土成字前田185
- 電話
- 088-695-2065
- 駐車場
- 普通20台・マイクロバス・大型6台 他に臨時駐車場三ヵ所ある 50台可 志納金制
- 宿坊
- なし
- 公式HP
- なし
土成インターチェンジから、県道139号線を市場町方面へ進むと寺行きの看板があるので看板に沿って行くとたどり着きます。
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