金剛山 一乗院 藤井寺

【御詠歌】
色も香も無比中道の藤井寺
真如の波のたたぬ日もなし

藤の古木

大師が悪疫退散の祈願のあとに
お手植えしたと伝えられ、4月下旬から
5月上旬にかけ五色の藤が咲きほこる。
(撮影時4月上旬)※画像1

雲龍の天井画

本堂。昭和52年、地元出身画家の作で30畳ほどの巨龍。※画像2

藤井寺の歴史・由来

全長236キロ、四国最大の吉野川が阿波の北部を貫流している。阿波中央橋を南に渡り、およそ3キロの山麓に十一番霊場の山門が見えてくる。三方を山に囲まれ、渓流の清らかな仙境に心を惹かれた弘法大師が、この地で護摩修法をされたのは弘仁6年のことと伝えられている。大師は42歳の厄年に当たり、自らの厄難を祓い、衆生の安寧を願って薬師如来像を彫造して、堂宇を建立した。その地からおよそ200メートル上の8畳岩に、金剛不壊といわれる堅固な護摩壇を築いて、一七日間の修法をされた。その堂宇の前に5色の藤を植えたという由緒から、金剛山藤井寺と称されるようになった。

寺は、真言密教の道場として栄え、七堂伽藍を構える壮大な大寺院と発展した。だが、天正年間(1573〜92)の兵火により全山を焼失、江戸時代初期まで衰微した。その後、延宝2年(1674)に阿波藩主が帰依していた臨済宗の南山国師が入山して再興し、その折に宗派を臨済宗に改めている。天保3年(1832)に再び火災に遭い、本尊以外の伽藍はすべて灰燼に帰した。現在の伽藍は、万延元年(1860)に再建されたもの。本尊は、「厄除け薬師」として親しまれており、国の重要文化財に指定されている。藤井寺から次の十二番・焼山寺までは、往古の姿を留める「へんろ道」が通じている。弘法大師が修行中に休息したという遺跡や石仏、標石が残される貴重なへんろ道である。

藤井寺の見どころ

藤の古木・雲龍の天井画・遍路ころがし(次の12番札所までは細く嶮しい山道で約13キロ。男8時間、女9時間かかるといわれる遍路の難所。)

第11番札所 金剛山 一乗院 藤井寺
(こんごうざん いちじょういん ふじいでら)

宗派
臨済宗妙心寺派
本尊
薬師如来(伝弘法大師作)
開基
弘法大師
創建
弘仁6年(815)
真言
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

アクセス情報

所在地
〒776-0033 徳島県吉野川市鴨島町飯尾1525
電話
0883-24-2384
駐車場
門前に「本家ふじや」の駐車場がある 問い合わせ電話:0883-24-2907 参拝時間:300円/1日 500円
宿坊
なし
公式HP
なし

土成インターチェンジから、国道318号線を左折して鴨島方面へ進み、阿波中央橋を渡り、国道192号線との突き当たりを左折。鴨島郵便局手前の信号を右折して道なりに進むとたどり着きます。
⇒ 現在地からのルート案内はこちら